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春なので!ヴィヴァルディ作曲 ヴァイオリン協奏曲「四季」第1番【春】|アンネ=ゾフィー・ムター(ヴァイオリン&指揮)&トロンヘイム・ソロイスツ

ムター:ヴィヴァルディ「四季」【春】
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東京の桜は散ってしまいましたが、春なのでヴィヴァルディ作曲 ヴァイオリン協奏曲「四季」第1番【春】を聴くことに。

ヴァイオリンの女王アンネ=ゾフィー・ムターがヴァイオリンと指揮を努め、トロンヘイム・ソロイスツとともに奏でています。

他の演奏者のヴィヴァルディ「四季」の【CD】も持っていますが、ムターの四季が個人的には一番好きです。

■ヴィヴァルディ:協奏曲「四季」/タルティーニ:「悪魔のトリル」 ムター&トロンヘイム・ソロイスツ

  • ヴァイオリン&指揮:アンネ=ゾフィー・ムター
  • トロンヘイム・ソロイスツ
    リーダー:ビャルネ・フィスクム
    チェロ:オイヴィン・ユィムセ
    ハープシコード:クヌート・ヨハネセン
  • ユニバーサル・ミュージック
  • ドイツ・グラモフォン【UCCG-70004】

ヴィヴァルディ作曲 ヴァイオリン協奏曲「四季」第1番【春】とは

ムター:ヴィヴァルディ「四季」

アントニオ・ヴィヴァルディがヴァイオリン協奏曲「四季」を作曲した詳細な時期については不明ですが、1724年(享保9年)~1725年(享保10年)にアムステルダムのミシェル・ル・セーヌ社より出版された楽譜「和声と創意の試み」の中に含まれています。

「和声と創意の試み」は12曲からなるヴァイオリン協奏曲集で、その第1曲「春」~第4曲「冬」までを「四季」と呼んでいます。「四季」は各曲3楽章構成です。

わたなびはじめ
わたなびはじめ
でも...ヴィヴァルディ本人がこの4曲を「四季」と呼んだわけではないみたいだよ。

しかし、ヴァイオリン協奏曲「四季」が一般の人々から忘れられていた時期があったというから驚きです。

ヴァイオリン協奏曲「四季」(春~冬)は作曲された当時から人気の高い作品でした。フランスでは名立たるヴァイオリニストたちがこぞって演奏したようです。

ところが...J・S・バッハやヘンデルの作品を除くバロック音楽は、19~20世紀前半にかけて世間から忘れられてしまったのです。ヴィヴァルディの「四季」も例外ではありませんでした。

ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲「四季」が思い出されるのは1940年代後半になってからのこと。

現代の私たちにとっては、何だか信じられない気がしますよね。

私自身、学校の音楽の時間に聴いた記憶がありますし、テレビCM等でも使用されるフレーズなので耳に馴染んでいます。ヴァイオリン協奏曲「四季」のなかでも「春」の第1楽章の知名度は相当なもののはずです。

まさに、「音楽に歴史あり」といった感じがします。

わたなびはじめ
わたなびはじめ
ヴィヴァルディの「春」が季節の春のイメージに結びついている人は多いと思うなぁ。
春定番の名曲だよね。

アントニオ・ヴィヴァルディとは

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バロック音楽を代表する音楽家のひとりアントニオ・ヴィヴァルディの生涯については、『すぐわかる!アントニオ・ヴィヴァルディとは』をご参照ください。

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わたなびはじめの感想:ムター/ヴィヴァルディ ヴァイオリン協奏曲「四季」第1番【春】について

ムター:ヴィヴァルディ「四季」

ここからはアンネ=ゾフィー・ムターとトロンヘイム・ソロイスツによる、ヴィヴァルディ作曲 ヴァイオリン協奏曲「四季」から第1番【春】を聴いた感想を、各楽章ごとにお伝えします。

【 】は今回聴いたCDの演奏時間です。

■第1楽章【3分35秒】

春の到来を告げる旋律。

自然に緑豊かな野原や小川の光景が目に浮かんできます。やわらかい風や小鳥のさえずりが表現されています。ヴァイオリンの高音や弦楽器の低音のうめきに心癒されます。

突然発せられる轟音は雷を表現。短い楽章の中にドラマ性を感じます。

嵐が去ったあとのヴァイオリンが美しい!

終盤のメリハリのある旋律も魅力的です。

■第2楽章【3分14秒】

第1楽章とは雰囲気が一変します。侘(わび)しさと憂いが漂う不思議な空間に入り込んだかのようです。

花の咲き誇る緑の牧場に休む羊。牧人は草木の揺れる音を聞きながらうっとりしています。静かで伸びやかなヴァイオリンの音色に哀愁を感じます。

ヴィオラは番犬の鳴き声を表現しているようです。

■第3楽章【4分22秒】

華やいだムードで始まる第3楽章。優雅で安らぎを感じます。

明るいバグパイプの音をあらわす音色に合わせて、羊飼いとニンフが踊っています。

弦楽器の低音がしっかりとヴァイオリンの音色を支え、美しさをより際立たせています。

絶妙にコントロールされた音の強弱により、表現力の豊かさを感じずにはいられません。

通常は第1番【春】で終わらずに、第4番【冬】まで通して聴きたくなるところです。

ムターのヴァイオリンは伸びやかで、驚くくらい豊かな表現力を持っています。他の演奏者の「四季」も聴いたことがありますが、ムターの演奏が現時点では一番好きです。

ヴィバルディは見事に春という季節を音楽で表現しています。数多くの作品を制作したと言われるヴィバルディ。ですが、正直なところヴァイオリン協奏曲「四季」くらいしか聴いたことがありません。それだけでも心に刻みつけられるようなインパクトを持っているのですから「スゴイ」の一言に尽きます。

【なびさんぽ】では、季節に合わせて「夏」「秋」「冬」をご紹介していく予定です。

わたなびはじめ
わたなびはじめ
そういえば、コンサートでも四季を聴いたことがあったな。
そのことにも触れていく予定だよ。
忘れなければ、だけれどね...

まとめ

ムター:ヴィヴァルディ「四季」春
  1. ヴィヴァルディは、J・S・バッハやヘンデルと同じくバロック時代の音楽家。
  2. 「春」は誰もが知っている春を感じさせるフレーズ。
  3. ムターの豊潤なヴァイオリンの音色にうっとり。

■関連CDのご案内です。
    

アンネ=ゾフィー・ムターのヴァイオリンによる、ヴィヴァルディの「四季」およびタルティーニの「悪魔のトリル」です。

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