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レコードで聴く、ベートーヴェン「交響曲第1番」|カラヤン&ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

ヴェートーベン交響曲第1・2番
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ベートーヴェン生誕250年の今年。普段はあまり聴いていないベートーヴェン作品を楽しむことに。

今回はレコードで、ベートーヴェン交響曲第1番を聴いてみました。カラヤンの指揮、演奏はベルリン・フィルハーモニー管弦楽団です。

このレコードも中古で購入しました。どうやら西ドイツ盤のようです。

■カラヤン/ベートーヴェン「交響曲第1&2番」

  • 指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
  • 演奏:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  • Deutsche Grammophon
  • 発売元:Polydor International GmBH【415 505-1]】
わたなびはじめ
わたなびはじめ
ちなみに「GmBH」というのは「Gesellschaft mit beschränkter Haftung」の頭文字をつなげた略称で、「ドイツの有限会社」のことなんだよ。

ベートーヴェン作曲「交響曲第1番」とは

ヴェートーベン交響曲第1・2番

言わずもがな、交響曲第1番はベートーヴェンにとって完成させた最初の交響曲です。それ以前にも交響曲を手掛けていましたが、未完成に終わっています。

ベートーヴェン「交響曲第1番」は、1799年(寛政11年)から1800年(寛政12年)にかけて作曲されました。ベートーヴェン初期の作品として分類されます。

交響曲第1番を作曲するまでのベートーヴェンは、ピアノ・ソナタなどのピアノ曲を多く作曲していました。ベートーヴェン自身がピアニストとして活動していたことも関係しています。

その傍ら、ベートーヴェンは弦楽四重奏曲や七重奏曲の作曲も経験しており、室内楽曲についての理解も深めていたはずです。

ベートーヴェン自身が古典派の音楽家に含まれていますが、同じく古典派の作曲家といわれるフランツ・ヨーゼフ・ハイドンやヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの作曲技法を吸収して挑んだのが「交響曲第1番」です。

ベートーヴェンが交響曲第番の作曲に取り掛かる1799年(寛政11年)までに、ハイドンは100を超える交響曲を、モーツァルトは亡くなっていましたが、番号の付いた交響曲だけでも41作品遺していました。

それだけではなくベートーヴェンは、音楽の才能を認められてハイドンに師事していたのです。

ベートーヴェンが初めての交響曲に挑むに際して、ハイドン(師匠)とモーツァルトを参考にしたのは自然のことだったと考えられます。

ベートーヴェン・初期の作品に分類される交響曲第1番にも、穏やかな旋律と形式を重視したスタイルといった特徴が感じられます。

その後、交響曲に独創性を加えていくベートーヴェン。

作曲順にとらわれずに作品を楽しめる後世の私たちにとっては、少し物足りなさを感じてしまうかもしれません。そうだとするならば、交響曲第1番がベートーヴェンの交響曲の原点だったことを考慮するべきでしょう。

この交響曲第1番は、音楽愛好家で、宮廷図書館長であり外交官でもあったゴットフリート・ベルンハルト・ヴァン・スヴィーテン男爵に献呈されました。

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンとは

ベートーヴェン

ベートーヴェンについては『すぐわかる!ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンとは|その生涯と作品たち』をご参照ください。

ベートーヴェン
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わたなびはじめの感想:ベートーヴェン「交響曲第1番」について

ヴェートーベン交響曲第1・2番

このレコードは1984年(昭和59年)にデジタル録音された作品です。ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮のもと、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が統一感のある見事な演奏をしています。

A面に「交響曲第1番」が、B面には「交響曲第2番」が収録されているので、かっけぱなしで1曲聴き終えられるのも楽でいいですよ。まぁ、手間がかかるのもアナログ・レコードの魅力なんですけれどもね。

レコードジャケットのデザインは水色のメタリックでカッコいいです。
交響曲第8番はピンクのメタリックでした。

カラヤン・ヴェートーベン交響曲第8番
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ベートーヴェンの交響曲第1番の感想に移ります。

交響曲第1番は第8番と同じく短めな印象を受けます。第1~4楽章を通しで約26分です。これは決して悪い評価ではありません。コンパクトで聴きやすさを持った交響曲ということです。

ここからは、ベートーヴェン「交響曲第1番」の感想を各楽章ごとにご紹介します。【 】は今回聴いたレコードの楽章ごとの演奏時間です。

■第1楽章【10分05秒】

序奏つきのソナタ形式です。冒頭の和音には下属調の「属七の和音」が用いられています。

楽章全体としては、軽やかで爽やかな印象を受けます。ハ長調で作られているところも関係しているのでしょう。

わたなびはじめ
わたなびはじめ
属七の和音はクラシック音楽では重要な和音で、四和音のひとつ。
一般的な不協和音のことだね。

■第2楽章【6分18秒】

ドラマチックさはそれほど感じられませんが、穏やかで淡々と進行します。森の妖精が登場するおとぎ話でも始まるかのような印象を受けます。

■第3楽章【3分54秒】

4分弱の超短い楽章です。テンポよく明るい雰囲気を醸し出しています。

どこかで聴いたことがあるような気がします。交響曲第4番の第3楽章にどことなく似ているのかな?

■第4楽章【5分49秒】

バーンと物々しい音で始まります。それに続くヴァイオリンの奏でが美しい!

華々しく駆け足で過ぎていく感じがいいですね。やる気をかき立てられます。

最後は交響曲っぽく締めくくられます。

ベートーヴェンの交響曲第1番は、爽快な気分にさせてくれる作品です。しかも、シンプルな味付けといった感じで、素直に聴きやすい交響曲。

演奏者に目を向けると、今回ご紹介しているレコード(交響曲第1番)はカラヤン&ベルリン・フィルの組み合わせによる作品でもあります。

世界最高峰のオーケストラであるベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の一糸乱れぬ演奏を楽しめますよ。

カラヤンはベルリン・フィルとともにベートーヴェンの交響曲を度々録音していますが、交響曲第1番の録音はこれがラスト。その意味でこのレコードは、カラヤンにとってベートーヴェン交響曲第1番の集大成的な作品と言えるのではないでしょうか?

ベートーヴェン生誕250年の今年、あなたもベートーヴェンの交響曲を存分に楽しんでみてはいかがでしょうか?

まとめ

ベートーヴェン「交響曲第1番」
  1. ベートーヴェンが完成させた最初の交響曲。
  2. 短いけれど爽快な雰囲気の交響曲。
  3. カラヤン&ベルリン・フィルの演奏も文句なし!

■関連CDのご案内です。
    

指揮ヘルベルト・フォン・カラヤン、演奏ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団によるベートーヴェン交響曲第1番&第2番と「エグモント」・「コリオラン」序曲です。

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