カラヤン・ゴールドシリーズ【CD】に収録されているジャン・シベリウス作曲の交響詩「フィンランディア」。
交響詩「フィンランディア」といえば、後期ロマン派の作曲家シベリウスの名曲であり、代表作のひとつです。
カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で楽しみました。
■グリーグ「ペール・ギュント」第1・2組曲/ホルベルク組曲:シベリウス「フィンランディア」/「悲しきワルツ」他
- 指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
- 演奏:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
- ドイツ・グラモフォン カラヤン・ゴールドシリーズ
- 発売:ポリドール株式会社【POCG-9358】
ジャン・シベリウス作曲 交響詩「フィンランディア」

シベリウスが交響詩「フィンランディア」を作曲したのは1899年(明治32年)のこと。翌1900年(明治33年)には改訂されています。
当時のフィンランド大公国は、皇帝ニコライ2世の統治する帝政ロシアからの独立運動が活発化していた時期でした。
交響詩「フィンランディア」は、もともと8曲で構成されていた愛国的歴史劇の伴奏音楽(管弦楽組曲)が原型となっています。シベリウスはその最終曲「フィンランドは目覚める」を独立させて、交響詩「フィンランディア」へと編作したのです。
フィンランドの人々は、交響詩「フィンランディア」により愛国心をかき立てられたことでしょう。
交響詩「フィンランディア」の初演は、1900年(明治33年)7月2日にヘルシンキで行なわれました。
その後フィンランディアの中間部には歌詞が付けられ、シベリウス自身が合唱曲用に編曲をしています。それが「フィンランディア賛歌」です。
ジャン・シベリウスとは

ジャン・シベリウスは、後期ロマン派の作曲家でありヴァイオリニストです。
シベリウスについては、『すぐわかる!ジャン・シベリウスとは』をご参照ください。

わたなびはじめの感想・シベリウス 交響詩「フィンランディア」

ここからはカラヤン・ゴールドシリーズ【CD】に収録されたヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で、シベリウスの交響詩「フィンランディア」を聴いた感想をご紹介します。
【 】は今回聴いたCDの演奏時間です。
■交響詩「フィンランディア」【9分26秒】
金管楽器の不穏さを感じさせる重苦しい序奏で曲がはじまります。圧政に堪えるフィンランドの人々の苦しみを表現しているかのようです。
落ち着きを感じさせるかと思いきや、根底には弦楽器の低音が流れ不穏・苦しみが続いているように思えます。
その後、徐々にではありますが気持ちを奮い立たせるような雰囲気へと変わっていきます。圧政に対して立ち向かうことを促すかのような迫力を伴った場面へと移ります。軽快なリズムに乗って、勇ましさと希望を感じます。
「フィンランディア賛歌」の美しい旋律が印象的です。
ラストは圧政からの解放を感じさせるように、華々しく終わります。
金管楽器とティンパニーを含む打楽器が要所要所で大活躍です。
通常の演奏時間は7~8分間くらいですから、カラヤン&ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団による交響詩「フィンランディア」の演奏は長めだと言えるでしょう。
フィンランドでは第二の国歌とも言われる「フィンランディア賛歌」の部分。心が落ち着く、癒しのメロディーです。
シベリウスが作曲した交響詩「フィンランディア」は、圧政に苦しむ人々を励ましただけでなく、現代の私たちにも感動を伝えてくれる名曲です。
まとめ
- 交響詩「フィンランディア」は1899年(明治32年)にジャン・シベリウスが作曲した。
- 他国の圧政に苦しむフィンランドの人々の愛国心を鼓舞したと思われる。
- 交響詩「フィンランディア」の一部は合唱曲「フィンランディア賛歌」に編曲され、フィンランドの第二の国歌として愛されている。
■関連CDのご案内です。
↓
![]() |
グリーグ:≪ペール・ギュント≫第1・第2組曲 ホルベルク組曲 シベリウス:フィンランディア/悲しきワルツ トゥオネラの白鳥 [ ヘルベルト・フォン・カラヤン ] 価格:1,653円 |