イエス・キリストの降誕を祝うクリスマスのこの時期。
J・S・バッハ/グノー作曲「アヴェ・マリア」を、L・プライスの歌声とカラヤン指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で聴いた感想をお伝えします。
■カラヤン/アヴェ・マリア
- ソプラノ:レオンティン・プライス
- コーラス:ウィーン楽友協会合唱団
(合唱指揮:ラインホルト・シュミット) - 演奏:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
- 指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
- DECCA【UCCD-9510】
- 発売・販売元:ユニバーサル ミュージック株式会社
アヴェ・マリア(J・S・バッハ/グノー作曲/サバティーニ編曲)とは

「アヴェ・マリア」の意味については、『シューベルト作曲/サバティーニ編曲「アヴェ・マリア」|L・プライス&カラヤン&ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団』をご参照ください。
今回ご紹介する「アヴェ・マリア」は、おもしろい経緯で作曲されています。
「アヴェ・マリア」の伴奏には、18世紀のドイツで活躍したバロック音楽を代表する作曲家のひとりヨハン・ゼバスティアン・バッハが作曲した「平均律クラヴィーア曲集 第1巻」の「前奏曲(プレリュード)第1番」が借用されています。
1859年(安政6年)、「フランス近代歌曲の父」と呼ばれる作曲家シャルル・フランソワ・グノーが、J・S・バッハの「平均律クラヴィーア曲集 第1巻」・「前奏曲(プレリュード)第1番」の上に、カトリック教会の「アヴェ・マリア祈祷文(きとうぶん)」を合わせて作曲した声楽曲です。
「アヴェ・マリア」は、歌劇「ファウスト」の初演と同じ年に制作されているね。
J・S・バッハとは

18世紀にドイツで活躍した音楽家ヨハン・セバスティアン・バッハ(J・S・バッハ)については、『すぐわかる!J・S・バッハとは|「音楽の父」「ドイツ3大B」の生涯について』をご参照ください。

わたなびはじめの感想:アヴェ・マリア(J・S・バッハ/グノー作曲/サバティーニ編曲)について

ここからは『カラヤン/アヴェ・マリア』に収録されている、J・S・バッハ/グノー作曲/サバティーニ編曲「アヴェ・マリア」の感想をお伝えします。
※【 】は、今回聴いたCDでの演奏時間です。
■アヴェ・マリア(J・S・バッハ/グノー)【2分38秒】
冒頭からハープを伴奏に、レオンティン・プライスの澄んだ歌声が響き渡ります。丁寧に気持ちを込めて歌っているのが伝わってきます。
落ち着いたムードが全体を支配しています。L・プライスの、感情の高ぶりにも似た願いのような歌声がクライマックスを彩っています。
短い楽曲の中に、静かな情熱を感じました。
今回ご紹介している「アヴェ・マリア」はソプラノ歌手レオンティン・プライスが主役ではありますが、カラヤンとウィーン・フィルハーモニー管弦楽団が紡ぎだす楽器の音色もしっとりと伝わってくる作品になっています。

まとめ
- J・S・バッハの「平均律クラヴィーア曲集 第1巻」の「前奏曲(プレリュード)第1番」が伴奏に使用されている。
- 「フランス近代歌曲の父」と名高いシャルル・フランソワ・グノーの1859年の作品。
- CMで耳にしている人も多いかもしれない楽曲。
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価格:1,255円 |