美術検定

美術検定2級取得の学習【第5弾】原始・古代の美術④「エーゲ海の美術」

ミノス宮殿・王妃の間

今回は、原始・古代の美術から「エーゲ海の美術」についてご紹介します。

エーゲ海といえば、白い壁の家屋と青い海をイメージする方も多いと思います。

地理的に表現すると、エーゲ海は地中海の一部(ギリシアとトルコに囲まれた入江のような海域)です。エーゲ海には、クレタ島をはじめとする多くの島々が存在しています。

エジプト文明とそれほど違わない時期に誕生したエーゲ海の美術には、どのような特徴があったのか調べてみました。

この記事でご紹介している画像は、私のセレクト・ミスなどにより本物の画像ではない可能性がありますのでご了承ください。
あらかじめご了承ください。

エーゲ海の美術・概要

現在では地理的な用語として定着している「エーゲ」。
もともとは考古学者が、BC3000~BC1000年頃のギリシア文明以前にその地域(現在、エーゲ海と呼ばれているエリア)で栄えていた文明を呼ぶために付けた呼び名です。

エーゲ海には次の3つの文明が栄えていました。

  • キクラデス文明
  • クレタ(ミノア)文明
  • ミケーネ文明

美術検定公式公式テキスト「改訂版 西洋・日本美術史の基本」には、「キクラデス文明」といった文明の呼び方による記載はありません。クレタ美術に含まれているようです。

キクラデス文明とは

キクラデス文明は、約BC2600からエーゲ海・キクラデス諸島に住んでいた人々が築いたものです。クレタ(ミノア)文明よりも先に栄えていたことになります。

大理石で作られた偶像が特徴的。人物をモチーフにした「偶像」(アモルゴス出土)は、非常にシンプルで洗練された印象を受けます。顔には鼻だけが伸び、腹部で腕を組んでいる、スラッとした女性の像です。

また「たてごと弾きの男」(BC2800~BC2300年頃)も有名で、イスに座した姿で竪琴を弾く姿がシンプルに表現されています。

※画像が見つけられずすみません。

クレタ美術とは

クレタ島・クノッソス宮殿Yolanda CoerversによるPixabayからの画像:クノッソス宮殿

クレタ文明は、「ミノア文明」「ミノス文明」とも呼ばれていて少し混乱します。書籍によっては「ミーノース文明」と表記されているものもあります。これ以降は「クレタ」で統一します。

エーゲ海美術を代表的存在がクレタ美術です。BC2000年頃にエーゲ海・クレタ島を中心に起こった青銅器文明の美術です。

クレタ美術の特徴としては、いくつかの大宮殿を建造したことです。

  • クノッソス宮殿
  • ファイストス宮殿
  • マリア宮殿

これらの宮殿は、BC2000~BC1700年頃の旧宮殿時代に建てられたものです。BC1700年頃には、ほぼ同時期に破壊されてしまったようです。旧宮殿時代には、カマレス陶器なども作られました。

クレタ美術はBC1700年頃以降に最盛期を迎えます。新宮殿時代と呼ばれるこの時期。

一度は破壊されてしまったクノッソス宮殿が、さらに大きな規模で再建されます。部屋の数があまりにも多かったミノス王の宮殿は、「ミノタウロスの迷宮」としてギリシアの伝説に残るほど…

ミケーネ美術とは

BC1600年頃から勢力を増してきたミケーネ人が、BC1400年頃にクレタ島を征服します。このミケーネ人と呼ばれる人たちは、BC2000年ころにクレタ島にやって来たギリシア民族の子孫と考えられているようです。

ミケーネ人もクレタ人と同様、宮殿を建設しました。しかしその建造物は宮殿と言うよりも要塞のような面持ちでした。後述の「獅子の門」もご参照ください。

ミケーネ美術の特徴は、黄金製のマスクや装飾品といった工芸面でも優れていたことです。

しかし、BC1100年頃には北方のドーリア人に征服されてしまいました。

エーゲ海の美術・作品紹介

ここでエーゲ海美術を代表する2つの作品(建造物)をご紹介します。

エーゲ海の美術・クノッソス宮殿

ミノス宮殿・王妃の間bigfootによるPixabayからの画像:クノッソス宮殿

クレタ美術の絵画的特徴は、動植物や海の生物が自由な雰囲気で描かれていることです。

クノッソス宮殿の王妃の間に描かれたイルカ(フレスコ画)も躍動的です。

その他には、「牛飛びの儀式」を描いたフレスコ画やサントリーニ島のテラで見つかった「つばめとユリ」も代表的です。

■次の画像はサントリーニ島の景色です。美しいですよね!

サントリーニ島Whatthefalk6によるPixabayからの画像:サントリーニ島

エーゲ海の美術・獅子の門

獅子の門

ミケーネ美術を代表する建造物として、ミケーネ島に残る「獅子の門」があります。獅子の門はミケーネ城塞の入り口で、BC1250年頃に建てられたと考えられています。

頑丈な石が組まれており、門上部に浮き彫りにされた2頭の獅子が紋章のようにも見えます。その点、彫刻としての評価も高い建造物です。

後のギリシア人は、キュクロープス(ギリシア神話に登場する一つ目の巨人族|英語読み:サイクロプス)の作ったものだと考えたようです。

まとめ

美術検定・学習
  1. エーゲ海美術でクノッソス宮殿は外せない!
  2. 獅子の門はミケーネ城塞の入り口。
  3. たてごと弾きの男もチェック!

■参考文献

  • 「改訂版 西洋美術の歴史」監修 横山勝彦、半田滋男/編集 美術検定実行委員会/発行 美術出版社
  • 「西洋美術の歴史」著者 H・W・ジャンソン、アンソニー・F・ジャンソン/訳者 木村重信、藤田治彦/発行 創元社

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