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美術検定2級取得の学習【第12弾】ルネサンス美術②「イタリア・ルネサンスの美術|盛期ルネサンス」

美術検定【ルネサンス】ラファエロ・サンツィオ「アテナイの学堂」
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2020年、美術検定2級合格のための学習経過報告です。今回もだいぶご無沙汰してしまいました。

今回はルネサンス美術についての学びや感じたことをお伝えします。特にイタリアにおける盛期ルネサンスの美術について学んだことをシェアします。

レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロの活躍する時代です。

この記事でご紹介している画像は、私のセレクト・ミスなどにより本物の画像ではない(レプリカを含む)可能性がありますのでご了承ください。
あらかじめご了承ください。

イタリア・盛期ルネサンスの概要

イタリアにおける初期ルネサンスの中心地はフィレンツェでしたが、1500年代になるとローマやベネツィアに移っていきました。

この時代、現代の私たちがよく知るレオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロ、ラファエロといった芸術家が登場します。

絵画や彫刻において、傑出した作品が生み出されていったのです。

イタリア盛期ルネサンスを代表する芸術家と代表作を一覧にまとめます。

●レオナルド・ダ・ヴィンチ【1452年~1519年】
・「岩窟の聖母」(1485年頃/ルーヴル美術館)
・「最後の晩餐」(1495年~1498年頃/サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院)
・「モナ・リザ」(1452年~1519年/ルーヴル美術館)

●ミケランジェロ【1475年~1564年】
・「ピエタ」(1498年~1500年/サン・ピエトロ大聖堂)
・「ダビデ像」(1501年~1504年/アカデミア美術館)
・「アダムの創造」(1508年~1512年/システィーナ礼拝堂)

●ラファエロ・サンツィオ【1483年~1520年】
・「アテナイの学堂」(1510年~1511年/バチカン宮殿)

●ジョルジョーネ【1478年~1510年】
・「嵐(テンペスタ)」(1505年頃/アカデミア美術館)

●ティツィアーノ【1488-90年頃~1576年】
・「聖愛と欲愛」(1514年頃/ボルゲーゼ美術館)

ここからは、画像とともに初期ルネサンス美術を観ていきましょう。

盛期ルネサンス美術の作品紹介

ここでは、盛期ルネサンスを代表する三大巨匠の作品をご紹介します。

盛期ルネサンス美術・レオナルド・ダ・ヴィンチ「最後の晩餐」・「モナ・リザ」

美術検定【ルネサンス】レオナルド・ダ・ヴィンチ「最後の晩餐」Markus BaumelerによるPixabayからの画像:レオナルド・ダ・ヴィンチ「最後の晩餐」

レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」は、個人的には最も観たい作品のひとつです。新約聖書に記されているイエス・キリストが使徒たちと食事をする場面で、弟子たちの表情や仕草からその心情が伝わってきます。

サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院の壁に描かれたこの作品は、残念ながら完成後わずか数年で劣化がはじまったと言われています。

その理由は、レオナルド・ダ・ヴィンチが油性テンペラを媒材として用いたことにありました。壁にいい感じに付着しなかったのです。

レオナルド・ダ・ヴィンチは伝統的フレスコ画の技法に限界を感じていたために、上述のような方法を選択したのでした。

美術検定【ルネサンス】レオナルド・ダ・ヴィンチ「モナ・リザ」WikiImagesによるPixabayからの画像:レオナルド・ダ・ヴィンチ「モナ・リザ」

おそらく世界一有名な絵画と言っても過言ではないでしょう。

「モナ・リザ」のモデルはフィレンツェの商品だった人物の奥さんだそうです。

レオナルド・ダ・ヴィンチは、「モナ・リザ」に空気遠近法を採用しています。

■空気遠近法とは

空気遠近法は、遠くに行くほど、霞んだり、淡い青色に見える空気による現象を彩色の違いで表現する方法です。
遠近感を表現しています。

盛期ルネサンス美術・ミケランジェロ「ピエタ」・「ダビデ像」・「アダムの創造」

ミケランジェロは彫刻だけでなく絵画においても傑出した作品を遺しています。

まずは2点の彫刻から見ていきましょう。

美術検定【ルネサンス】ミケランジェロ「ピエタ」Tim StringerによるPixabayからの画像:ミケランジェロ「ピエタ」

まずは「ピエタ」です。

「ピエタ」には慈悲といった意味があります。芸術においては、十字架上で亡くなられたイエス・キリストを腕に抱く母マリアを表した彫刻や絵画を指します。十字架の刑直後の場面と言ってもよいでしょう。

一枚岩の大理石から掘り出されたミケランジェロの「ピエタ」は、「人類の至宝」とまで言われる最高傑作です。その製作期間は約2年です。

美術検定【ルネサンス】ミケランジェロ「ダビデ像」Peter HoareによるPixabayからの画像:ミケランジェロ「ダビデ像」

「ダビデ像」は台座部分を除いても、高さが約4mもある大きな彫像です。

旧約聖書に登場する古代イスラエル王国のダビデ王がモチーフになっています。ダビデは若い頃、巨大な敵ゴリアテとの戦いに勝利した英雄です。

「ダビデ像」では、スラッとした流れるような肢体と鍛えられた腹筋が見事に表現されています。

美術検定【ルネサンス】ミケランジェロ「アダムの創造」Waldo MiguezによるPixabayからの画像:ミケランジェロ「アダムの創造」

ユリウス2世の依頼により、約4年の歳月をかけて描かれたのがシスティーナ礼拝堂のフレスコ天井画です。上図は天地創造の一部であるアダムの創造の場面です。

盛期ルネサンス美術・ラファエロ・サンツィオ「アテナイの学堂」

美術検定【ルネサンス】ラファエロ・サンツィオ「アテナイの学堂」

盛期ルネサンスの中心的な画家ラファエロは、レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロの特徴を融合させて独自の芸術世界観を作り上げました。

「アテナイの学堂」はアリストテレスやプラトンといったアテナイ学派の人々を描いています。描かれている人物のポーズは、その人を象徴する仕草で描かれています。

背景に当たる建物には、奥行きのある空間的な表現が採用されています。

まとめ

美術検定・学習
  1. レオナルド・ダ・ヴィンチは空気遠近法を用いた。
  2. ミケランジェロは彫刻家としてだけでなく、画家としても偉大な作品を遺した。
  3. ラファエロはダ・ヴィンチやミケランジェロの特徴を融合させ、独自の世界観を表現した。

■参考文献

  • 「改訂版 西洋美術の歴史」監修 横山勝彦、半田滋男/編集 美術検定実行委員会/発行 美術出版社
  • 「西洋美術の歴史」著者 H・W・ジャンソン、アンソニー・F・ジャンソン/訳者 木村重信、藤田治彦/発行 創元社

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