ビゼーといえば「カルメン」をイメージされる方も多いと思います。
私もその一人です。
そう!今回注目したのは『「アルルの女」第1組曲&第2組曲』。
「ファランドール」を聴くと、幼かった子供が小学校の音楽会で一生懸命に演奏していた姿が思い出されるんだ。
もう10年程は経つはずだけれど…
あなたにも音楽にまつわる思い出があることでしょう。
今回は、ビゼー作曲『「アルルの女」第1組曲&第2組曲』のレコードにお付き合いください。
■ビゼー「カルメン組曲 / アルルの女 第1組曲&第2組曲」
- 指揮:小澤征爾
- 演奏:フランス国立管弦楽団
- 東芝EMI【EAC-90213 STEREO】
ビゼー作曲「アルルの女 第1組曲&第2組曲」とは

アルルの女の原作は、アルフォンス・ドーデの短編小説「アルルの女」です。
この短編小説に基づいてビゼーは、1872年(明治5年)に全27曲の戯曲「アルルの女」を作曲しました。
しかし戯曲そのものよりも、各4曲で構成された「アルルの女」第1組曲&第2組曲の方が有名になりました。
「アルルの女」第1組曲について
「アルルの女」第1組曲は、作曲者であるビゼー自身によりオーケストラ向けの組曲に編成されました。
「アルルの女」第1組曲の構成は次の通りです。
- 間奏曲
- メヌエット
- アダージェット
- カリヨン
「アルルの女」第2組曲について
「アルルの女」第2組曲は、ビゼー友人のエルネスト・ギローの編集によるものです。ビゼーが亡くなった4年後にできています。
「アルルの女」第2組曲の構成は次の通りです。
- パストラール
- 間奏曲
- メヌエット
- ファランドール
アルルの女のあらすじ

舞台は南フランス、プロバンス地方の農村カマルグ。(「アルル」は、フランス南部地方のことを指すそうです。)
フレデリは村の旧家に生まれたのですが、幼い頃に父親を亡くした後は母親と老僕に育てられます。そのような境遇のフレデリは、アルルの闘牛場でひとりの女性と知り合い、惚れこんでしまいうのです。
アルルの女に心を奪われたフレデリ。許嫁(いいなずけ)のヴィヴェットの愛も虚しく、フレデリは衰弱していきます。
そんなフレデリを見て身を引くことを考えるヴィヴェット。ヴィヴェットの想いを知ったフレデリは、アルルの女との結婚をあきらめ、ヴィヴェットと結婚することを決意します。
これで一件落着かと思いきや、フレデリはアルルの女が情夫と駆け落ちすることを知ります。しかも…フレデリとヴィヴェットの結婚式の夜に。
ファランドールが流れ、祝いの踊りが踊られるなか、嫉妬心に支配されるフレデリは暴れ狂った挙句の果てに身投げして自ら命を絶ってしまうのでした。
結局この話に「アルルの女」は登場しないばかりか、名前もわからず仕舞いなのでした。
ジョルジュ・ビゼーとは

歌劇「カルメン」や「アルルの女」で有名な、19世紀のフランスを代表する作曲家のひとりジョルジュ・ビゼーについては『すぐわかる!ジョルジュ・ビゼーとは|歌劇「カルメン」「アルルの女」で有名な音楽家』をご参照ください。

わたなびはじめの感想:ビゼー「アルルの女」第1組曲&第2組曲について

組曲としての「アルルの女」しか知らなかった当時の私にとって、アルルの女のストーリーは衝撃的でした。ファランドールという楽しく勢いのある旋律の中、主人公は身投げをしてしまうのですから。
私の場合、曲自体が個人的な思い出と結びついて、当初とは違った意味を持ってしまった感じというべきでしょうか。
私は小澤征爾氏の指揮にも注目しています。世界的大指揮者の一人ですから。今回聴いたレコードでも、非常に聴きやすい演奏がされていたと思います。
レコードは次のように収録されています。
A面:「アルルの女」第1組曲~第2組曲(間奏曲)まで。
B面:「アルルの女」第2組曲(メヌエットとファランドール)、「カルメン」組曲。
「アルルの女」組曲は、とても親しみやすいクラシック音楽のひとつですね。
そのジャケットの左上には、ワーナーミュージックのマークがあるよね。
僕が聴いたのはEMIだから、音楽業界も複雑に変動しているを感じるぞ。
詳しいことを知らないので、いつか調べてみようかな。
まとめ
- 「アルルの女」組曲は、付随音楽「アルルの女」のベスト盤的存在。
- ファランドールが有名。
■CD版のご紹介になります。
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