クラシック音楽

詩に感銘を受けて誕生した曲!クロード・ドビュッシー作曲「牧神の午後への前奏曲」|カラヤン&ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

ドビュッシー&ラヴェル

ドビュッシーが詩に感銘を受けて作曲したのが、「牧神の午後への前奏曲」です。

ドビュッシーは、誰のどのような詩に影響を受けたのでしょうか?

カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏を聴きながら調べてみました。

■カラヤン / ドビュッシー「海」:ラヴェル「ダフニスとクロエ」第2組曲他

  • 指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
  • 演奏:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  • ドイツ・グラモフォン カラヤン・ゴールドシリーズ
  • 発売:ポリドール株式会社【POCG-9368】

クロード・ドビュッシー作曲「牧神の午後への前奏曲」

木陰のイメージ木陰のイメージ

「牧神の午後への前奏曲」は、クロード・ドビュッシーが1892年(明治25年)~1894年(明治27年)に作曲した管弦楽曲です。

まずは、ドビュッシーに「牧神の午後への前奏曲」を作曲させるキッカケとなった詩についてご紹介します。

「牧神の午後への前奏曲」作曲に影響を与えた詩とは?

ドビュッシーが影響を受けたのは、19世紀のフランスで活躍した詩人ステファヌ・マラルメの書いた「半獣神の午後」という作品です。

ステファヌ・マラルメは、当時のフランス象徴派を代表する詩人のひとりでした。

■象徴派とは

1870年(明治3年)頃、フランスとベルギーで自然主義や高踏派運動に対する反動として発生した文学・芸術運動のことを象徴主義と呼びます。
象徴主義による作家や画家などを称して「象徴派」と呼びます。

ステファヌ・マラルメの詩である「半獣神の午後」は紆余曲折を経て、1876年(明治9年)に出版されました。
その際、挿絵を担当したのはフランス人画家エドゥアール・マネでした。

「半獣神の午後」にある「半獣神」とは、ギリシア神話のパーンのことです。

パーンは古代ギリシャ語に基づく名称のようですが、邦訳の際に「牧神」「牧羊神」「半獣神」などと意訳されることもあります。

パーンの特徴は、下半身が四本足、腰から上は人のような姿、頭部にはヤギのような角を有しています。
羊飼いおよび羊の群れを監視するのが役目だったようです。

「牧神の午後への前奏曲」では何のことだかよくわかりませんでしたが、「半獣神」と記載されるとイメージしやすいですね。

「半獣神の午後」では、暑い夏の午後、昼寝から起きた半獣神がニンフたちとの官能的な夢をみたことをおぼろげに回想しながら再び寝入る様子が描かれています。

「牧神の午後への前奏曲」について

「牧神の午後への前奏曲」がマラルメの詩「半獣神の午後」をモティーフにしていることや、「牧神」がギリシア神話のパーンであることはすでにご紹介しました。

「牧神の午後への前奏曲」では、牧神パーンを象徴する楽器「パンの笛」をフルートが担っています。
パンの笛は「パンパイプ」や「パンフルート」とも呼ばれる木管楽器の一種です。

初演は1894年(明治27年)12月22日に開催された、国民音楽協会(パリ)の演奏会でのことでした。
指揮はギュスターヴ・ドレが務めました。

「牧神の午後への前奏曲」の初演は好評だったようです。

クロード・ドビュッシーについて

作曲家クロード・ドビュッシーについては、『すぐわかる!クロード・ドビュッシーとは|その生涯と代表作』をご参照ください。

クロード・ドビュッシーとは
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わたなびはじめの感想・ドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」

ドビュッシー&ラヴェル

ここではドビュッシーの作曲した「牧神の午後への前奏曲」を、指揮 ヘルベルト・フォン・カラヤン、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で聴いた感想をお伝えします。
【 】は今回聴いたCDの演奏時間です。

■ドビュッシー作曲「牧神の午後への前奏曲」【9分52秒】

フルートの独奏で幻想的に始まります。
ハープがさらにムードを高めます。

1分30秒ほどして一度短く盛り上がる部分が登場します。
ちょっぴりオリエンタルな雰囲気が漂いました。

その後も穏やかに曲は進行していきます。
中盤に差し掛かろうというところで、短い時間ですが弦楽器が加わり音に厚みが出てきます。
中盤でもハープと弦楽器がムードを高めます。

終盤になるとコミカルにも聴こえる部分が登場します。

それでも曲全体を貫いている「まどろんだ雰囲気」を打開することはできません。
そのような中、牧神は再び眠りに落ちていくのでしょう。

とにかくフルートが大活躍する楽曲です。
ハープも彩を添えるアクセントになっています。

「半獣神の午後」からインスパイアされているとはいえ、楽曲を聴いただけでは官能的な要素(いやらしさ)を感じません。
眠たく、まどろんだ雰囲気が、見事に音楽で表現されています。

「牧神の午後への前奏曲」は、幻想的で非常に美しい楽曲です。

蛇足ですが、モーツァルトの歌劇「魔笛」に登場するパパゲーノが手にする笛というのも「パンパイプ」のことです。
英語だと「Magic Flute(マジック・フルート)」と表記されるので、現在のフルートに近い楽器をイメージしがちですよね。

まとめ

ドビュッシー・牧神の午後への前奏曲
  1. ドビュッシーは、ステファヌ・マラルメの「半獣神の午後」という詩に影響を受けて「牧神の午後への前奏曲」を作曲した。
  2. フルートが重要なポジションを占める楽曲。
  3. 「まどろみ」を幻想的で美しく表現している。

■関連CDのご案内です。
    

ドビュッシー:交響詩≪海≫/牧神の午後への前奏曲 ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ≪ダフニスとクロエ≫第2組曲 [ ヘルベルト・フォン・カラヤン ]

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