イエス・キリストの誕生を祝うクリスマスによく聞く「あめなる神には」(ウィリス作曲/メイヤー編曲)は、喜びにあふれ、やさしい気持ちになれるクリスマスキャロルのひとつ。
レオンティン・プライス(ソプラノ)の歌声には、澄み渡った力強さを感じます。
指揮はヘルベルト・フォン・カラヤン、ウィーン楽友協会合唱団のコーラス、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で楽しみました。
■カラヤン/アヴェ・マリア
- ソプラノ:レオンティン・プライス
- コーラス:ウィーン楽友協会合唱団
(合唱指揮:ラインホルト・シュミット) - 演奏:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
- 指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
- DECCA【UCCD-9510】
- 発売・販売元:ユニバーサル ミュージック株式会社
あめなる神には(ウィリス作曲/メイヤー編曲)とは

「あめなる神には」のメロディーを制作したウィリアム・ストール・ウィリスは、アメリカの作曲家です。
歌詞はエドムンド・ハミルトン・シアーズ牧師(アメリカ)の詩が使われています。
「あめなる神には」の冒頭部分にはルカによる福音書 第2章13~14節の場面が用いられています。新約聖書(1954年改訳/日本聖書協会)からご紹介しますね。
この場面の直前には、野営していた羊飼いたちに主の御使いが姿を現し、イエス・キリストが誕生したことを告げています。さらに、救い主イエスが飼葉おけの中で寝かされていることも伝えたのです。
するとたちまち、おびただしい天の軍勢が現れ、御使いと一緒になって神をさんびして言った、
「いと高きところでは、神に栄光があるように、
地の上では、み心にかなう人々に平和があるように」。出典:『新約聖書 ルカによる福音書第2章13~14節』85ページ 日本聖書協会
これらの出来事があった後、羊飼いたちはベツレヘムに向かい幼な子イエスとヨセフ、マリアを探し出しました。羊飼いたちは自分らが経験した出来事をその場にいた人々に伝えます。その後、羊飼いたちは神をあがめ、賛美しながら戻っていき行くのでした。
わたなびはじめの感想:あめなる神には(ウィリス作曲/メイヤー編曲)について

ここからは『カラヤン/アヴェ・マリア』に収録されている、ウィリス作曲/メイヤー編曲「あめなる神には」の感想をお伝えします。
※【 】は、今回聴いたCDでの演奏時間です。
■あめなる神には【4分01秒】
弦楽器が主体の伴奏に乗せて、レオンティン・プライスが朗々と歌い上げています。
歌声には力強さと包容力を感じます。神とその御子イエス・キリストを賛美している感じが伝わってきます。聖なる夜の出来事を、喜びをもって告げているかのようです。
2番後半部分の歌唱はメリハリがあり、ドラマチックです。
今回ご紹介している「あめなる神には」は、ソプラノ歌手レオンティン・プライスの歌唱力が前面に押し出されている印象を受けました。
カラヤンとウィーン・フィルハーモニー管弦楽団が、やさしくソプラノの歌声をサポートしている感じです。
プライスの歌声とウィーン・フィルの音色が融合し、美しい響きを生み出しています。
温もりも感じはしますが、それよりも高尚で澄んだ雰囲気の強いクリスマスキャロルになっています。

まとめ
- アメリカの作曲家と牧師の詩により生まれた名曲。
- 「あめなる神には」の冒頭では、イエス・キリストの誕生の知らせが天の御使いにより、野営していた羊飼いに告げられている場面が歌われている。
- ②については、新約聖書 ルカによる福音書 第2章13~14節の場面が歌われている。
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