今回はJ・S・バッハ作曲の「プレリュードとフーガ ホ短調 BWV548」をご紹介します。
「トッカータとフーガ ニ短調 鈴木雅明/バッハ・オルガン名曲集」【CD】に収録されている、鈴木雅明氏のオルガン演奏で楽しみました。
■トッカータとフーガ ニ短調 鈴木雅明/バッハ・オルガン名曲集
- オルガン:鈴木雅明
アンゲルミュンデのマリア教会(ドイツ) - ROMANESCA【KICC 193】
- 発売元:キングレコード株式会社
J・S・バッハ「プレリュードとフーガ ホ短調 BWV548」とは

J・S・バッハが「プレリュードとフーガ ホ短調 BWV548」を作曲したのは1727年(享保12年)~1731年(享保16年)の間であると考えられています。
「プレリュード」は前奏曲のこと。そのため、「前奏曲とフーガ ホ短調」と表記されることもあります。
「プレリュードとフーガ ホ短調 BWV548」はバッハのオルガン曲の中で長めの作品のひとつであり、評価が高いのも特徴です。
ベルリン国立図書館には、バッハの自筆譜(一部?)が保管されているそうです。
J・S・バッハとは

18世紀にドイツで活躍した音楽家ヨハン・セバスティアン・バッハ(J・S・バッハ)については、『すぐわかる!J・S・バッハとは|「音楽の父」「ドイツ3大B」の生涯について』をご参照ください。

わたびはじめの感想:J・S・バッハ「プレリュードとフーガ ホ短調 BWV548」について

ここからは『トッカータとフーガ ニ短調 鈴木雅明/バッハ・オルガン名曲集』に収録されている、J・S・バッハ作曲「プレリュードとフーガ ホ短調 BWV548」の感想をお伝えします。
※【 】は、今回聴いたCDでの演奏時間です。
■「プレリュードとフーガ ホ短調 BWV548」【14分26秒】
重たい雰囲気で前奏曲部分が始まります。旋律が折り重なるようにして進行していきます。
荘厳さを感じますが、聴き慣れるまでは落ち着かない気持ちになるかもしれません。様々な音の表情を見せつけられているようです。音のシャワーというよりも、音の壁が次から次へと目の前に立ちはだかってくる感じがします。
6分30秒過ぎで一呼吸置き、フーガに移行します。雰囲気が変わります。
オルガンの音色がキラキラと輝きを放っているかのようです。
フーガ部分は大きく3つの部分で構成されています。(多分...)最初と最期が似ていて、真ん中が別の表情を持っていますね。
常に音色が移り変わり、気持ちが落ち着くというよりはザワツキや驚きといった感情の方が強い気がします。
パイプオルガンの音の壁に圧倒されるのにも関わらず、聴き続けたくなるという不思議な思いに打たれました。
この楽曲の演奏が、パイプオルガンという1つの楽器で完結されているというのは驚きです。パイプオルガンの奥深さを感じます。
パイプオルガンを二人で演奏している映像を観たことがありますが、この「プレリュードとフーガ ホ短調 BWV548」は鈴木雅明さんがお一人で演奏されているんですよね。
混乱しないで演奏できるんだから。
主要な旋律が発展しながら重なり合っているのだとは思いますが、音を耳で追っていると混乱しそうなほど複雑に聴こえてきます。
バッハのオルガン作品の魅力が詰め込まれている作品のひとつだと思います。

まとめ
- バッハのオルガン作品の中では長めに分類されるであろう楽曲。
- バッハがライプツィヒの滞在していた時代に作曲されたと考えられている。
- 音の壁が折り重なって迫ってくるような迫力を感じる楽曲。
■関連CDのご案内です。
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