美術作品

青が印象的!エル・グレコ作「聖痕を受ける聖フランチェスコ」|伊勢丹美術館「アイルランド国立美術館名品展」より

アイルランド国立美術館名品展_エル・グレコ「聖痕を受ける聖フランチェスコ」【アイキャッチ】

エル・グレコの名前は知っていましたが、作品の実物を観たのはこのれが初めてだった気がします。

国立西洋美術館にエル・グレコの「十字架のキリスト」が所蔵されているので、もしかすると目にした順番の記憶が曖昧なだけかもしれませんが…

それはともかく、今回は青色が印象的なエル・グレコ作「聖痕を受ける聖フランチェスコ」を見つめ直してみたいと思います。

1994年(平成8年)に伊勢丹美術館で開催された「アイルランド国立美術館名品展」の図録をもとに振り返ります。

エル・グレコ作「聖痕を受ける聖フランチェスコ」とは

アイルランド国立美術館名品展_エル・グレコ「聖痕を受ける聖フランチェスコ」
  • 制作年:1590年/1595年
  • サイズ:114.8 × 106.3cm
  • 油彩、カンヴァス

エル・グレコが「聖痕を受ける聖フランチェスコ」で描いた聖フランチェスコとは、どのような人物だったのでしょうか?

聖フランチェスコは12世紀後半から13世紀前半に生きた人物です。イタリア半島にあるウンブリア地方のアッシジで1182年(寿永元年・養和2年)に生まれました。本名は、ジョヴァンニ・ディ・ピエトロ・ディ・ベルナルドーネといいます。

わたなびはじめ
わたなびはじめ
日本では鎌倉時代が始まろうとしている頃の人だったんだね。

聖フランチェスコは、フランシスコ会を創設したカトリックの修道士です。

生地を扱う商人の家に生まれ育ち、裕福な暮らしをしていました。若い頃には放縦な生活もしたようですが、その後、清貧の実践などを通じてイエス・キリストに従って生活するようになったそうです。

エル・グレコの「聖痕を受ける聖フランチェスコ」には、ピンとこない言葉が含まれています。

それは「聖痕」です。

「聖痕」とは、十字架上のイエス・キリストと同じ傷痕のことを指しているようです。1224年(貞応3年・元仁元年)、聖フランチェスコはアヴェルナ山に籠っていた際に聖痕を受けたと言われています。

「聖痕を受ける聖フランチェスコ」に描かれている頭蓋骨は、死すべき定めにある人間を暗示しているとか。

濃い青色の空に渦巻く雲。天を見上げる聖フランチェスコは何を見ているのでしょうか?

頬がこけ、目がくぼんでいるのは、山に籠って修行をしていることを表しているのでしょう。

着ている衣服もグレーのため、全体的には寒々しい印象を受けます。シンプルでありながらも、力強さを感じる作品です。

エル・グレコとは

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わたなびはじめの感想:エル・グレコ作「聖痕を受ける聖フランチェスコ」について

ギリシア・クレタ島ギリシア・クレタ島

エル・グレコの名前を聞くと、K-1 GRAND PRIXで活躍したオーストラリアのサム・グレコ選手の記憶が蘇ります。姓が同じなので…

エル・グレコの「聖痕を受ける聖フランチェスコ」は、インパクトの強い作品です。全体的に青色で支配される画面の中央に、人物が堂々と描き込まれているからです。

飾り気は少ないですが、それがかえって視線を引き付けているように思います。

描き込まれ方を比較するのもナンセンスですが、聖フランチェスコよりも頭蓋骨の方がリアルな印象を受けます。エル・グレコには、何らかの意図があったのでしょう。

最後に、いつものわたなび流の感想で終わりたいと思います。

エル・グレコの「聖痕を受ける聖フランチェスコ」は、「美術館で鑑賞したい作品」です。
自宅に飾る光景をイメージできませんでした。

まとめ

エル・グレコ「聖痕を受ける聖フランチェスコ」
  1. エル・グレコはクレタ出身の画家。
  2. 「グレコ」とは、イタリア語でギリシア人を意味する語。
  3. エル・グレコはマニエリスムを代表する画家のひとり。

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