オーケストラの練習を間近で目にするのは初めての経験でした。
江戸川区総合文化センターが主催した「公開リハーサル Vol.2 日本フィルハーモニー交響楽団」に参加できたのです。
ベートーヴェン生誕250年の今年は新型コロナウィルスで世界が混乱した1年でもありました。
このような状況で、オーケストラの生の音を聴くことができたのは幸せな時間でした。
ベートーヴェンの「レオノーレ序曲第3番」の練習を観させていただいた感想をご紹介します。
初体験!日本フィルハーモニー交響楽団 公開リハーサル風景を生鑑賞

2020年(令和2年)11月27日 13~14時、江戸川区総合文化センターの主催で「日本フィルハーモニー交響楽団 公開リハーサル Vol.2」が実施されました。
- 入場無料。
- 全席自由。
- 先着300名。
- 要マスク着用。
- 手のアルコール消毒(スタッフ対応)。
- 検温(スタッフ対応:非接触)。
- 座席は前後左右1席ずつ空ける。
- 未就学児の入場不可。
12時30分開場だったのですが、午前中の通院が予想より早く終了した直後に移動したため、11時50分には江戸川区総合文化センターに到着できました。ロビーの床には一定間隔に番号の書かれたテープが貼られていて、私の順番は25番目。
まもなく続々と人が増え始めることに...
鑑賞希望者が多かったためか、途中から整理券が配布されることになりました。

練習は次の3曲の中から選ばれるとのことで、何が選ばれるのかも楽しみでした。
- ベートーヴェン作曲「レオノーレ序曲 第3番」
- ベートーヴェン作曲「交響曲 第8番」
- ベートーヴェン作曲「ヴァイオリン協奏曲 ニ長調」
指揮者の川瀬賢太郎氏が登壇し挨拶後、始まったのはベートーヴェン作曲「レオノーレ序曲 第3番」でした。
川瀬賢太郎氏は上下黒のタイトな服装で、黒いマスクを着用されていました。オーケストラの皆さんも普段着です。
生で聴くオーケストラの音色は本当に久しぶり。
川瀬賢太郎氏は体を大きく動かしながら指揮をします。細身の体から、音楽に対する情熱をムンムンと発散していました。
「レオノーレ序曲 第3番」を一通り演奏後は、オケの皆さんに川瀬賢太郎氏が指示を出しながら練習するとう状況に。
私の場合、クラシック音楽を鑑賞するばかりで楽器の演奏はできません。指揮者とオーケストラメンバーが演奏する音楽を作り上げていく光景を直接見たことはありませんでした。
川瀬賢太郎氏は自分のイメージを、丁寧な言葉遣いでオーケストラに伝えていました。
「ここはレオノーレが髪を切って男装し、夫を救出に行く決意をする場面なので~」
といった感じで、自身の楽曲に対する解釈に基き演奏を理想に近づけていきます。
オーケストラの皆さんも、川瀬賢太郎氏に応えていくのです。
だから、指揮者によって同じ曲でも違った印象を受けることになることもある。
クラシック音楽の面白いところだぞ!
私は目の前で繰り広げられている光景に、夢見るような感じで引き込まれていきました。練習風景なのに全く飽きがこない(退屈しない)のです。
練習は1時間ほど経過した時点で休憩に入り、公開練習はそのタイミングで終了となりました。
もっと観ていたい!
少し名残り惜しかったです。
会場のコロナ対策には疑問が...

日本フィルハーモニー交響楽団の練習風景を見ることができたことは幸せな機会でした。
ただ少し気になったことがありました。それはオーケストラにではなく、会場のスタッフの対応に関することです。
「全席自由」となれば、来場者は任意で気に入ったシートを目指すことになるのは目に見えていました。
12列目以降のシートに着席することができたのですが、事前にそのようなアナウンスはされていなかったので、早くホールに入った人はステージに近いシートを選ぼうとします。
それを見たスタッフが声をかけたことで、ようやく座れるシート・エリアを認識する感じでした...
もっと気になったことがありました。
チラシには「座席は前後左右1席ずつ空ける」といった趣旨の記載がされてたにも関わらず、シートに「着席不可の印」が無かったことです。
会場に来た人の善意の判断で前後左右のスペースを空けるなんてことは非現実的です。「少しでも自分の良いと思うシートに座りたい!」という心理を優先しがちになるからです。
スタッフがマイクで座席を空けて座るようにアナウンスした頃には、すでに多くの人が着席してしまっていたのです。その時点から移動したら、条件の悪い席に移動しなければならなくなるはずですから指示に従う人は少なかったことでしょう...
私は通路側のシートに座っていたのですが、あとから来たご夫婦は私の隣に座りました。
って言うか、シートに着席する前にアナウンスしなきゃディスタンス守れないでしょ!
これは日本フィルハーモニー交響楽団とは関係のないことで、主催している江戸川区総合文化センター側の対応の問題だと感じました。
それとも、1,000人以上入る規模のホールは安全っていうこと?
すばらしい機会をいただいた私がとやかく言うのはおかしなことかもしれませんが、江戸川区の新型コロナウィルス対策は大丈夫?と疑問を感じてしまいました。
早く収束してほしい新型コロナウィルス。とはいえ、現在のような状況がいつまで続くのか不透明な状態では、主催者側、来場者(私も含めて)共にもう少し感染予防を意識する必要を感じました。
横をチラ見したら、1列全て埋まっているように見えたもんな。
まとめ
- 日本フィルハーモニー交響楽団の練習風景を生で鑑賞でき、クラシック音楽の演奏準備の雰囲気を感じられて幸せだった。
- 川瀬賢太郎氏は音楽に対する情熱を持った指揮者だと感じた。
- 残念ながら、ホール側の新型コロナウィルス対策には疑問が...