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すぐわかる!ティツィアーノ・ヴェチェッリオとは

すぐわかる!ティツィアーノ・ヴェチェッリオとは
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イタリア・ルネサンス期を代表する画家のひとりであるティツィアーノ・ヴェチェッリオ。

近代ヨーロッパ絵画における肖像画のスタイルを確立した人物とも言われています。

偉大な芸術家ティツィアーノ・ヴェチェッリオの生涯をわかりやすくご紹介します。

ティツィアーノ・ヴェチェッリオとは

イタリア・ヴェネツィアイタリア・ヴェネツィア

ティツィアーノ・ヴェチェッリオは、イタリア盛期ルネサンスを代表する画家のひとりです。

ティツィアーノは90歳くらいまで生きた画家で、肖像画や風景画だけでなく古代の神話や宗教画も手掛けていました。作風は変化していきましたが、ティツィアーノの特徴的な色彩感覚は変わることがありませんでした。

ティツィアーノといえば、ヴェネツィア派の中でも非常に重要な画家で、彼の作品はその後ルーベンスにも影響を与えたと考えられています。

ティツィアーノ・ヴェチェッリオの誕生~画家修業時代

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ティツィアーノ・ヴェチェッリオは、ヴェネツィア共和国のピエーヴェ・ディ・カドーレで1488年(長享2年)~1490年(延徳2年)頃に誕生しました。ピエーヴェ・ディ・カドーレは現在のイタリア北部に位置する街です。

父親はピエーヴェ・ディ・カドーレ城の管理者を務めていました。その他、地方の鉱山責任者や評議員、軍人でもあり、その家系はいわゆる名家でした。

ティツィアーノは10代の早い時期に、画家の内弟子になるためにヴェネツィアに移ります。ヴェネツィアには叔父がいて、その世話になっていたようです。

そしてジョヴァンニ・ベリーニの下で画家の修行を開始します。(同じヴェネツィア派ですから、ジョルジョーネと同じ師匠だったのですね。)

ティツィアーノ・ヴェチェッリオ、画家として

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1507年(永正4年)からの約1年間、ジョルジョーネは再建されたドイツ商人館フォンダコ・デイ・テデスキのフレスコを画を制作することになります。(ジョルジョーネもヴェネツィア派を代表する画家の一人です。)ティツィアーノもこのフレスコ画の制作に携わることになりました。

ティツィアーノは助手ではありましたが、ジョルジョーネに匹敵するほどの絵画技術を身に付けていました。この二人の作品をめぐっては、専門家の間でもどちらの作品か議論されることがあったとか…

その後ティツィアーノは、パドヴァ滞在を経て1512年(永正9年)にヴェネツィアに戻っています。正確な場所は不明ですが、カナル・グランデ(ヴェネツィアの運河)付近に工房を構えました。

1513年(永正10年)、ティツィアーノは専売仲介特権を取得ます。この専売仲介特権は「サンセリア」と呼ばれるもので、成功した芸術家なら誰もが欲しがるほどの価値があったようです。

さらには、国家規模の絵画制作における最高責任者を任されるなど、ティツィアーノは画家として成功を収めます。

1516年(永正13年)からの約15年間が、ティツィアーノの絵画技術が熟成していく時期となりました。この頃すでに、ジョルジョーネ(1510年死去)や師匠のベリーニ(1516年死去)が他界していたため、ティツィアーノはヴェネツィア派における第一人者となっていました。

ティツィアーノの代表作といえば、1516年(永正13年)にサンタ・マリア・グロリオーザ・デイ・フラーリ聖堂から依頼されて制作した祭壇画「聖母被昇天」でしょう。制作期間が2年にも及んだ大規模作品です。

1530年(享禄3年)からの約20年間、ティツィアーノは物語性に富んだ劇的な作風を打ち立てます。

1540年代にはマニエリスムの影響が作品に見られるようになります。

1550年(天文19年)以降、ティツィアーノはスペイン国王フェリペ2世のもとで肖像画家として過ごす機会が増えました。1つの作品を仕上げるために、10年以上も期間を費やすこともあったようです。

ティツィアーノ・ヴェチェッリオの最後と代表作

イタリア・ヴェネツィアイタリア・ヴェネツィア

その後多くの画家に影響を与えることになるティツィアーノ・ヴェチェッリオは、1576年(天正4年)8月27日にヴェネツィアで亡くなりました。
死因はペストでした。

ティツィアーノ・ヴェチェッリオの代表作をいくつかご紹介しますね。

田園の奏楽 【1510年頃】
ルーブル美術館所蔵。
イザベラ・デステの肖像 【1534年~1536年頃】
ウィーン美術史美術館所蔵。
ヴィーナスとアドニス 【1553年頃】
プラド美術館所蔵。
受胎告知 【1559年~1564年頃】
サン・サルバドル美術館所蔵。
エウロペの略脱 【1562年】
イザベラ・スチュワート・ガードナー美術館所蔵。

まとめ

ティツィアーノ・ヴェチェッリオとは
  1. ティツィアーノはイタリア盛期ルネサンスを代表する画家のひとり。
  2. ティツィアーノはヴェネツィア派を代表する画家でもある。
  3. スペイン国王フェリペ2世のもとで肖像画家としても活躍した。

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