クラシック音楽

チャイコフスキー「イタリア奇想曲」|カラヤン&ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

シェエラザード・イタリア奇想曲・1812年

「協奏曲」や「狂詩曲」は聞いたことがあっても、「奇想曲」は耳慣れないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回ご紹介するのは、チャイコフスキー作曲の「イタリア奇想曲」です。あわせて「奇想曲」についても簡単にご紹介します。

イタリア奇想曲」は16分程の演奏時間の中に、楽し気な景色が思い浮かんでくるような曲です。

イタリアの風景画像を見ながら聴くのも楽しいかもしれませんよ。

■リムスキー=コルサコフ≪シェエラザード≫/チャイコフスキー≪1812年≫≪イタリア奇想曲≫

  • 指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
  • 演奏:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  • ヴァイオリン:ミシェル・シュヴァルベ
  • 合唱指揮:セルゲイ・ヤーロフ
  • 合唱:ドン・コサック合唱団
  • グラモフォンレコード
  • 発売元:ユニバーサル ミュージック株式会社【UCCG 9784】

奇想曲って何?

シェエラザード・イタリア奇想曲・1812年

「奇想曲」とは、17世紀ではフーガ的な様式を意味していましたが、近年では特定の音楽形式や技法を表しているわけではないようです。

わたなびはじめ
わたなびはじめ
フーガは、カノンでおなじみのように、同じ旋律(主題)が複数声部において反復して登場する音楽様式のことだよ。
ヨハン・セバスティアン・バッハの「小フーガト短調」を連想した方も多いんじゃないかな?

「奇想曲」はイタリア語で「capriccio(カプリッチョ)」、すなわち「気まぐれ」を意味します。

これといった定義はないようですが、形式にこだわらない作風の楽曲のことと理解して問題ないでしょう。

タイトルに「奇想曲」が含まれている作品をいくつかご紹介しますね。

  • イタリア奇想曲:チャイコフスキー
  • 24の奇想曲:パガニーニ
  • スペイン奇想曲:リムスキー=コルサコフ

気ままに楽しめそうな印象を受けますよね。

チャイコフスキー作曲「イタリア奇想曲」とは

シェエラザード・イタリア奇想曲・1812年

イタリア奇想曲は、ピョートル・イリイチ・チャイコフスキーが1880年(明治13年)に作曲しました。

チャイコフスキーは、イタリアに憧れのような気持ちを抱いていたようです。それには、1879年(明治12年)から1年間ほどイタリアに滞在したことが関連しています。弟と共に、ベルリンやパリを経由してイタリアへ旅をした印象を楽譜に表現したのでしょう。

旅の風景や感じた気持ちを音楽にできるなんて羨ましい限りです。チャイコフスキーのイタリア旅行の感動を、音楽を通じて共有できるのはすばらしいことだと思います。

チャイコフスキーがイタリアに魅力を感じたことには私も共感できます。ローマ、ベネツィア、フィレンツェなど、街そのものが芸術のような印象を受けますから。(残念ながら、実際に行ったことはありません。)

チャイコフスキーはイタリア奇想曲について、フォン・メックという女性に宛てた手紙の中で次のように書いています。

「この国の民謡に基づくイタリア風幻想曲をスケッチしています。魅力的な主題のなかには街角で聞いた旋律もあって、とても効果的です。」

出典:『リムスキー=コルサコフ≪シェエラザード≫/チャイコフスキー≪1812年≫≪イタリア奇想曲≫』ライナーノーツより 福本健

チャイコフスキーはローマに滞在中、近くに騎兵隊兵舎のあるホテルに宿泊していました。

手紙に書かれた「街角で聞いた旋律」には、騎兵隊の兵舎で吹かれたラッパによるファンファーレも含まれているのでしょう。

チャイコフスキーとは

すぐわかる!チャイコフスキーとは

チャイコフスキーについては、『すぐわかる!チャイコフスキーとは|チャイコフスキーの生涯と代表作について』をご参照ください。

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わたなびはじめの感想:チャイコフスキー「イタリア奇想曲」について

シェエラザード・イタリア奇想曲・1812年

結論から先にお伝えします。

「イタリア奇想曲」はドラマチックかつ旅情を感じる作品で、聴いていて楽しい気分になれるので大好きな作品です。

イタリア奇想曲の冒頭部分のファンファーレを聴いて、天空の城ラピュタでパズーが早朝に鳩小屋を開け放ち、ラッパを吹くシーンを思い浮かべるのは私だけでしょうか?

それくらい頭の中に景色や情景が浮かんでくる作品です。

ここからは、指揮ヘルベルト・フォン・カラヤン、演奏ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団によるチャイコフスキー作曲の「イタリア奇想曲」の感想をお伝えします。【 】は今回聴いたCDの演奏時間です。

■イタリア奇想曲【16分51秒】

イタリア奇想曲はファンファーレで始まります。その後は少々重たい雰囲気が続きますが、徐々に明るさが溢れてきます。

優雅でゆったりとした旋律に、心を揉み解されそうです。場面転換が絶妙で、飽きのこない作りになっています。

イタリア・ナポリの舞曲「タランテラ」のリズムも取り込まれていることも、作品にインパクトを添えていると思います。

クライマックスに近づくにつれて、迫力を帯びてきます。ラストは優雅に楽し気な雰囲気から、最高潮に盛り上がり、勢いを保ったまま終わりを迎えます。

わたなびはじめ
わたなびはじめ
イタリア奇想曲は、チャイコフスキー作品の中では明るい印象を受ける曲だな。

別の記事でも書いたことですが、今回ご紹介しているCDを購入した目的は『序曲「1812年」』を聴くためでした。ところが、カップリングされていた全ての曲が、私好みだったのですからうれしい限りです。購入したのが何年前のことか思い出せませんが、今でも楽しんでいます。

『リムスキー=コルサコフ≪シェエラザード≫/チャイコフスキー≪1812年≫≪イタリア奇想曲≫』は本当に購入してよかったと思えるCDです。

ヘルベルト・フォン・カラヤンとベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のタッグは、本当にすばらしい演奏を録音として残してくれました。

正直な気持ち、カラヤンが指揮をする生の演奏を聴いてみたかったですが…

2020年3月現在、世界的に新型コロナウィルスによる影響が出ています。
イタリアでも住民の移動制限がされいると報道されています。
日本を含め世界の国々が、一日も早く平穏を取り戻すことができるようにと願っています。

まとめ

チャイコフスキー「イタリア奇想曲」
  1. チャイコフスキー作品の中では明るい曲。
  2. ドラマチックな展開で聴いていて飽きがこず、楽しめる。
  3. カラヤン&ベルリン・フィルの名演奏も魅力的。

■関連CDのご案内です。
    

指揮ヘルベルト・フォン・カラヤン、演奏ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団によるリムスキー=コルサコフの「シェエラザード」とチャイコフスキー「イタリア奇想曲」、大序曲「1812年」です。

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